2012年9月25日 (火)

論文紹介

横浜市大名誉教授の永岑三千輝氏がブログで市大の現状と問題点について解説されております。たいへん読みやすく、それでいて現状を正確に伝えている論考ですので皆様にお勧めします。
タイトルは「大学自治解体状況と自治的評価制度の構築の試み」です。

 http://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/

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2012年8月31日 (金)

入試の諸問題―国際総合科学部の一般入試の場合―

横浜市大入試の諸問題―国際総合科学部の一般入試の場合―

かつて一般入試は前期・後期日程に分けて実施されていた。前期日程の募集定員388人、後期日程の募集定員138人というほぼ3対1の比率で前期に重点が置かれていた。実質倍率(合格者数/受験者数)は前期で3.3~4.2倍、後期で4.9~5.7倍のあいだを波動していた。
しかし、2005年の改革後は前期日程に一本化され、募集定員は2005年度のみ520人、2006~2008年度は490人、2009~2012年度は455人となった。一般入試の定員の漸減傾向が見られる。一般入試定員を減らすのは落ち目の大学によく見られる傾向で、邪道だといわれている。減らされた部分は特別入試にまわされることになるが、卒業生段階での学力調査をしたうえでの措置かどうか危ぶまれる。
そして、実質倍率は1.9~2.7倍のあいだを波動するようになった。最近3年間は2.2、2.4、2.0倍である。
上記の倍率は2000年度以降しか示していないが、1990年代はもっと高倍率であった。ベビーブーマーの子弟たちが18歳年齢にさしかかり、全国的にどの大学も高倍率を記録した。その後、18歳年齢層が少なくなり、これまた全国的な傾向として倍率低化が見られはじめた。それにしても横浜市大の場合は明らかな倍率急落である。
横浜市大のこの急落にはいくつもの要因が絡んでいる。考えられる要因として3つある。
① 入試の前期日程への一本化
② 大学「改革」の失敗特にPE制度
③ 単科大学イメージの固定化と入試実施方法の問題
そこで、②はすでに述べたので、以下①と③について解説していこう。

まず、入試日程の一本化の問題の検討から始めよう。2005年に新体制に切り換わるときに前期日程(2月25日実施)、後期日程(3月中旬実施)をまとめて前期日程に一本化した。その理由は、二度も入試をやるのは費用の点でも人員を割く点でも負担が多いからであろう。市大レベルの大学だと、同じ一本化をやるにしても、後期日程に重点を置いたほうが質のよい学生を取得できるのは確実であるが、後期日程に一本化すると、入学者数がなかなか確定せず、結局3月末まで事務が入試関係の仕事で追われると判断したからだと推定される。

第二に、大学改革の失敗が徐々に全国に知られるようになり(その意味で残念ながら、旧都立大と横浜市大は“落ち目大学”の代表格)、入学しても卒業するときに就職活動において苦労するのではないかの気遣いを受験生および高校・予備校関係者がするようになったからである。
ところが、同じ市大でも医学部は入試倍率に大きな変動を見せていない。医学系や看護系は入った大学の差が卒業後の就職に影響することは少なく、それよりなにより国家試験をクリアしなければならない。医療系学部では私学と国公立では学費負担の差があまりに大きく、その意味で横浜市大の学費の安さは受験生から見て魅力的に映ったのである。そのうえ、私学と国公立のあいだに実験・研修設備の格差が横たわる。

 第三に、単科大学になったことが致命傷となった。まずはイメージが悪化した。つまり、受験生の側において横浜市大では自分の希望する専門は学べないのではないかという気遣いが生まれた。とかく受験生は悲観的な見方にとらわれるものである。横浜市大の例ではないが、全国的に見て単科大学や学部数の少ない大学は軒並み人気薄となっている。これを逆手にとって立命館大学や法政大学などのように、入学定員の総数を変えないまま学部・学科の増設により盛りだくさんのメニューを用意した大学は軒並み高人気・高倍率を博している。
横浜市大の場合、単科大学化と並んで入試実施方法にも問題があった。「国際教養」学系も「国際経営」学系も「理」学系もいっしょとなると、予備校が入試難易度ガイドを出すのに苦労する。そこで、めんどうだから国際総合科学部という一元化されたもの(平均値)で偏差値を出す。こうなると、受験生の側からみて学部・学科選びのガイドにならない。たとえば、文科系にしても、ふつうは「法・経・商」系、「文学・教養」系、「教育」系というふうに細かく区分されたかたちで入試難易のガイドが出る。それがもし「理」学系も「国際教養」学系も「国際経営」学系もいっしょとなると、結局、受験生の側から見て難易度がはっきりせず、学部・専攻選びのガイドにならなくなるのである。
 これを避ける方法は新体制発足時からコースごとに定員を設けて、入試はコース別にすればよかったのだが、「ヨコハマ起業戦略コース」が邪魔になってできなかった。このコースは、「国際教養」学系・「国際経営」学系・「理」学系からも入れるという特別に配慮されたものである。この特待的配慮は役所的発想から出てきたものである。この「ヨコハマ起業戦略コース」へは実際上、「国際教養」学系と「国際経営」学系からしか学生は入らなかったが、このコースの存在はコース別入試を無効にしてしまう作用を果たした。次(2013)年度入試からは「国際都市」学系が新設され(その中に「ヨコハマ企業戦略コース」と「都市戦略コース」各60名ずつの計120名)、名実ともにコース別入試になる。これでもって受験生の入試ガイドとしてひとまず問題は解消するはずである。
 上記に関連してこのたびミスが生じた。この「都市戦略コース」(定員60名)は文部科学省への届出が遅れた(事務手続上のミス)ことにより今春の2012年度の入試にコース別入試ができないままスタートしたのだ。そのため、この新コースをめざして入学した学生(「国際教養」学系、「国際経営」学系の入試を経て入学)が2年次に進む際にコース選抜試験をうけることになるが、このコースに入れなかった学生から不満が出てくるのは必至である。教員サイドは「文部科学省への届出が遅れたのだから『都市戦略コース』の発足を1年遅らせよ」と何度も申し入れたのだが、当局は見切り発車してしまった。当局のこの手のミスと強行はいつものことであり、思いつきで後先の脈絡もなしに”功“を急ぐため、面倒な問題を積み残すのである。

 たかが入試制度と侮ってはいけない。受験生から見て大学・学部選びの最も大きな指標となるのが入試である。大学側だけのつごうで朝令暮改的な変更を続けていると、お客様からそっぽを向かれるのは必至である。手直しをするにしても先のことを見越したうえで一気に改革を進めるか、それとも、少しずつ改めるかを決めなくてはならない。前者の場合、改革当年は落ち込むことを覚悟しなければならない。それでも逐次改革に較べ一過性の傷で済む場合もありうる。とにかくいちばんいけないのは行き当たりばったりの変更である。
 幸いにして横浜市大にはアドミッション課なる入試実務を専業とする部課がある。ここにおいて自大学だけでなく、全国的な動向も視野に入れつつ日常的に考究することが望まれる。望ましい調査研究とは、学務課との協力により卒業時の学力調査と入試成績と相関を明らかにすることであろう。他大学の例では卒業十年後の調査をおこなっているところもある。つまり、入試成績、卒業時の学力調査、卒業十年後の地位の比較対照である。
 だが、アドミッション課に必要な権限が与えられているかどうか疑問である。単に事務的な仕事ばかりが課されると職員のモチベーション低下は避けられない。私立大学では入試課の職員は昇進の登竜門といわれるほど重視されている。失敗した場合には責任を取らされる。横浜市大もアドミッション課に、重要な部署にふさわしい裁量権を与えるべきである。
同じことは学務課にも就職課にもいえるだろう。実情に明るくない幹部が一方的に指図するのはいちばんよくない。横浜市大ではだれが指揮し、点検し、総括し、最終的に責任をとるのかわからない場合が多すぎる。前に紹介した学生アンケートの記述はそうした状態を如実に示している。学生というものはあのようなこきおろし一辺倒の記述はしないのがふつうである。当局の猛省を促したい。

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2012年8月29日 (水)

横浜市大の偏差値の変遷

表がこのブログでは示すことができませんので、
 次の URL をご覧下さい。  http://blogs.yahoo.co.jp/yokoichisos

横浜市立大学の入試偏差値 (代々木ゼミナール)

<解説> 入試偏差値は新旧制度において大きな差は生じていない。強いていえば、医学部の「医」が難しくなったことだろうか。
 代々木ゼミの調査は2009年から2010年にかけてサンプル数が激減しているが、これは同予備校に受験生が申告した件数が少なくなった影響であり、横浜市大の難易度検討において特に考慮すべきことではない。
 しかし、この表だけではわからないが、新制度の入試倍率が旧制度と比較し半減した影響は受けていることは必至であり、そのぶんだけ難易度は下がったと見るべきであろう。偏差値は合格者の偏差値であって入学者の偏差値ではない。横浜市大を辞退し、他大学に逃げた者の偏差値も上表では含まれているのである。

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2012年8月27日 (月)

横浜市立大学の偏差値

<横浜市立大学の入試難易度 YAHOO知恵袋>

横浜市立大学,文系の偏差値・評価は日大レベルが妥当じゃないですか。ボーダーも...
hkkyno008さん
横浜市立大学,文系の偏差値・評価は日大レベルが妥当じゃないですか。ボーダーも低いし。 センター試験は3教科たった75%で二次は小論文だけだし国公立としては情けないと思います。小論文はすこし練習をすればバカでもすぐに書けるし競争率もマーチよりずっとひくいです。
所詮は有名私大の滑り止め3流大学でしかないと思います。知っている限りでは,マーチ全滅で有名私大にコンプレックスを持つ市大生が多いです。知名度も低いし,この大学の医学部以外は過大評価されすぎでしょう。以上から実際は偏差値も就職もマーチに足元にも及ばない日大レベルの大学だと思うのですがどうでしょうか。
<補足>
横浜市立大学を蹴って明治,法政,成蹊,成城という人を知っています。
また日大に落ちた市大生もいます。ここら辺も考慮してみてください。


ベストアンサーに選ばれた回答
gyb7949さん
間違いなく偏差値・格・就職ともにmarch未満日大並みの大学だと思います。
この大学は3教科で英語のみ必須とかなりの軽量入試であるといえます。二次も小論文のみと負担は低いです。横浜市立大学は早稲田や同志社の滑り止めに使われることが多く実際よりこれでもボーダー・偏差値が高く出ていると思います。そのため蹴られることを考え多めに合格者も出しており、推薦枠も多く国公立なのに指定校推薦まで行うなど実態は私大とそう変わりありません。そう考えると私大のセンター利用と対等に比較できます。そうすると競争率は2倍強でありボーダー75%から考えると中堅私大以下のレベルと考えられます。
また,二次試験は多少はセンター試験の点数が足りなくても補うことができる可能性があるので場合によってはセンター一発勝負の私大センター利用よりも受かりやすいと思います。私の知っている限り確かに横浜市大生はマーチ全滅が多くマーチを滑り止めになど絶対にできません。
就職・設備・教育の質・環境などすべてを考慮してもmarchにすべて軍配があがると思います。私でしたらmarchや成蹊・成城に受かっていれば横浜市立大学は蹴ります。知名度の無い小規模公立大学では今後が心配ですし,東京でさまざまな経験ができる方が今後の人生にとっても有意義なことでしょう。

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2012年8月26日 (日)

アンケート結果から読みとれるもの(その2)

アンケート結果から読みとれるもの(その2)

5.応対とサービスの悪さ
 もともと市大が公立というせいかもしれないが、職員の学生への応対はけっしてよいとはいえなかった。同じことは国立大学にもいえる。比較のために私立大学に足を運ぶと、学生への応対ぶりははっきり違うことがわかる。学生がぼんやり学務課や学生課に一歩足を踏み入れようものなら、四方八方から職員の視線を浴び、用件を訊きにやってくる。それが父兄ともなると、下へも置かぬ応接態度となる。私立大学の職員は同大卒業生から選ばれていることもあり、愛校心がもともと旺盛なのである。
 それにしても市大職員の学生への応対はけっして褒められたものではない。それが「改革」後はいちだんと役所的体質が濃厚になったようだ。各部局の責任者がOKを出さないかぎり、何ごとも動かない応対できないのである。明らかに大学側に瑕疵がある場合でも、学生の要望は切り捨てられる。ふつうの区役所窓口ではとうてい考えられないことである。要するに、学生は見くびられているのだ。
教育とは一種のサービス業である。学生は金を払って学びにきているお客様であり、相応のサービスがあってもおかしくない。横浜市大では「学生立入禁止」のマークが随所にあるのと対照的に、「学生入室歓迎」のマークはまず目につかない。これではなにもかもが禁止されているようで、学生が気軽な気持ちで質問ないしは相談しに入ることさえできないだろう。サービスといっても難しくない。学務、アルバイト紹介、就職支援、海外研修相談、各種厚生施設(用品貸し)ぐらいである。学生がいちばん求めているのは各種の相談である。いつ訪れても、必ずだれかが対応してくれる態勢ができているならば、雰囲気はがらりと変わるだろう。
 奨学金と学費減免措置に対する不満も大きい。PEが導入され、学生が進級停止となると、ほぼ自動的に奨学金や学費減免措置も受けられなくなる。これについて大学側として真剣にとりあげる心積もりがあってもよい。
 アルバイトの紹介について近隣のアルバイトがなくなり、「勤務地が東京ばかり」とは単に景況悪化のせいなのか、それとも他に理由があるのかわからないが、大学側のアルバイト先の開発姿勢にも問題はないか。というのは、区役所の掲示板を見るとアルバイト募集の貼紙をよく目にするからである。
 最後に学生に注文をつけておこう。アンケート結果を読んでいてどうしても気になるのは、現代学生においてなにもかも他人依存の姿勢が見られることだ。マナーの悪さ、部室管理(ゴミ出し)の悪さ、喫煙、宗教勧誘、体育祭開催、他大学交流などを大学側の指導で改善してほしいという願望がそれだ。挙句の果ては「減額をめざし京急と運賃交渉してほしい」である。

6.突然の学寮閉鎖
 学生寮の突然の閉鎖はまことにひどい! の一言あるのみ。最低2年ぐらいの予告期間があってもよい。生活難から寮に入っているのであって、突然に追い出せば、それこそ路頭に迷うよう勧めるに等しい。世が世ならば、この唐突な学生寮閉鎖は一大事件に発展した可能性さえある。こうした一連の処置は現大学による学生サービスの実態を象徴する出来事であるといえまいか。
 閉寮になって学生たちはどうしたか、その追跡調査をしてもおかしくない。それが教育機関としての責務でもある。閉寮になってからしばらく寮はそのままになっていたというではないか。それは果たして売却されたのか、その売却益はどのように処理するつもりか。風光明媚の場所において、しかも駅が至近距離にあり、かなりの敷地を有するゆえに売却するとすればかなりの価額になるはずである。

7.プラクティカル・イングリッシュ
 PEこと‘Practical English’は学生にとって恐怖の的である。これは「改革」の目玉として導入された英語科目である。担当するのは従来からいる英語教員ではなく、主として外国人教員を非常勤で雇い入れ、集中的に英語教育をやろうというものである。ソデにされた英語教員(日本人)の悲哀感もさることながら、深刻な影響は真っ先に学生に表われる。つまり、外部試験(TOEFL、TOEIC)に一定の基準点(前者500点、後者600点のいずれか一つ)をクリアしないと不合格と判定され、3年次への進級を認められないものとされた。学問分野や進路、すなわち、理系、教養系、経済・経営系、医学系、看護系の別を問わず基準を満たさないと、なにはともあれ進級ストップとなる。医学系と看護系は特別の措置が講じられ、前者は卒業までに満たせばよく、後者は基準点の引き下げが認められている。この不平等について当局から説明はなされていない。
 事のついでにいうと、その筋のプロの話によると、TOEFL 500点はあまりに重く、TOEIC 600点は軽すぎるとされ、たいていの学生はTOEICの基準を狙うといわれている。いずれにせよ、その基準点の根拠は明示的ではない。
 そうした画一的な基準の設置により初年度(平成19年)から大量の留年生が出た(3割と聞いている)。実施初年度はPE授業は義務化されていなかったが、受講生があまりに少ないため、実施2年目から義務づけられようになった。この授業に出席率8割以上でないと外部試験の基準点を満たしても単位認定されなくなった。これも本末転倒といえまいか。一般授業から切り離し、PEは「PE Center」の管轄下におかれ、その外部試験クリア実態、留年数、退学実態などは隠された。
 しかも、PE授業が①外部試験対策なのか、②それともネイティヴ・スピーカによる英会話教育なのかはっきりせず中途半端な体制になっていること、③高価な教科書を購入させるにしては教科書を利用しない授業があったり、④教員の教育能力に差があったりで、クラスや教員を選ぶ自由をもたない学生にとって憤懣のぶつけ先さえない状態に追い込まれている。
 アンケート結果にたち戻ろう。ほとんどが制度反対(廃止)と改善要求で占められる。以下、項目別に整理をつけておこう。
(A)まず、外部試験の受験を義務づけ基準点を設け、それを3年次への進級条件とする意味がわからないとする意見が多い。横浜市大は語学学校ではないはずであり、めざす専攻とはいっさい無関係に一律の基準を設けるのはおかしい。どうして医学部だけは特別扱いなのか。
(B)PEの授業の質に差があり、クラスによっては悪すぎる。この授業は受験対策か、それとも英会話対策かがはっきりしない。受験対策だとすればそれにふさわしくないため、むしろ授業をやめたほうがよい。多人数教育と出席率だけやけに厳しいのも問題。
(C)英語アレルギーを生みだす。基準をクリアしてもその後の一般授業がこれを受けるかたちに編成されていない。語学力に練磨をかけるため上級英語があるといっても、抽選制で全員が受けることができない。上級英語の学力と外部試験基準点のあいだに開きがありすぎる。
(D)入学して以来、外部試験の基準点クリアで頭が一杯になり、他の授業に身が入らない。
(E)受験料もばかにならない。受験料を大学で負担してほしい。
(F)PEが学生のためになっているかどうか、当局は真剣に調査してほしい。学生の声に耳を傾けるべきである。

 以上、PEに対する学生の訴えは哀願に近いものがある。入学前の宣伝パンフレットではさらりと述べてあるだけで、このような深刻な事態が待ち受けていることを感じさせない。「改革」の目玉であれば、もっと大きな活字で具体的な成果を宣伝すべきであるのだが、おそらく当局はこれを隠したいのだろう。そして、「PE Center」の独立などをはかって学内関係者にも目にふれないようにしているのである。
そうこうするうちに噂が受験界にも飛んで対策が生まれたようだ。すなわち、高校生段階で外国にホームステイしたり、語学学校に入って練磨したりして「実践的英語」に堪能な者が入学してきていると聞く。そのほうが不幸を引き摺らないという意味で、よほどすっきりしているわけだが、それはそれでまた問題である。突出した語学力はあるが、専門科目には不向きの学生も多くなったと噂される。たとえば、基準点を満足している学生にかぎって長文英語を読むのが不得手であると言われている。
志願数が漸減しつつある傾向、オープン・キャンパスの入場者数のわりに入場者の入学率が低いのは案外この辺の事情(PE制度)に因るのかもしれない。
当局はPE制度の矛盾を認め、①基準点の引き下げ(目標値化)、②クリアの卒業条件化、③代替授業による単位取得を認めるなどすれば、簡単に解決できるはずである。④それよりも大学教育を通して語学力(英語に限らず)がいかに大切な知的要素であるかを学生に自覚させるほうがよっぽど将来のためになるだろう。現状では手段と目的が逆立ちしているといわざるをえない。
上記に提起した変更はなにも大学の面子を潰すことにはならない。この枷をとり除けば、市大での学生生活が希望と意欲に満ちたものとなるのはまちがいない。当局が相手とするのは社会的弱者である。長期的視点であくまで教育の立場から物事を見つめることが求められている。変更をどうしても認めたくなければ、PEを立ち上げた責任者は学生の前に出てきて堂々と説得すべきである。それが教育責任というものである。今にいたっても、だれが最終的にこれを決めたのかさえわからない状況にあるのである。

美辞麗句や形式的用語は不要である。責任者は前面に出てきてアンケートの記述事項について真摯な態度で具体的に釈明すべきである。今の横浜市立大学に欠けているのはこれである。

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2012年8月25日 (土)

アンケート結果から読みとれるもの(その1)

ブログは移転します。 http://blogs.yahoo,co.jp/yokoichisos

アンケート結果から読みとれるもの(その1)

 全体的に問題点を整理する意味で、アンケートから印象的な事柄を挙げておこう。
(1)学生たちは正直に心境を語っていることである
(2)市大改革に対してまったく言ってよいほどプラス評価をしていない
(3)宣伝文句にほど遠い市大の貧弱な教育体制に幻滅を感じている
(4)無駄づかいの多さと裏腹に教育設備への不満を述べる
(5)学生への応接態度やサービスの悪さに不満をもつ
(6)利害関係をもつ学生は少なく目立たないが、突然の学寮の閉寮に強い不満をいだく
(7)PEことプラクティカル・イングリッシュに対して痛烈な不満を表明

(1)正直な心境の吐露
 このアンケートほど一方的に―遠慮会釈なく―現状を厳しく告発した例はないだろう。ほとんど真っ黒の評価と言ってよい。おそらく大学当局といえども、これほどの反発は予期していなかったのではないだろうか。アンケートというものはふつう、一定の評価をしたうえ、「ここに改善の余地があるから直すべきだ」といった指摘になるものである。思わずワッと鬱憤が爆発的に表に出てきたのは、これまでよほどの不満が鬱積していた証拠である。今の学生は行動面では積極性が見られない欠点はあるが、実に素直で―純真という形容辞がピッタリである―、妙に曲がった反応は示さないものである。
 ということは、大学改革見直しの余地多々ありというところだが、そもそも当局はこのアンケートをどのような目的で実施し、これをどう活かそうとするものであったのか、その辺の事情ははっきりしない。ここ2年間にロッカーが総入れ替えになったり、学生の利用できる学習施設の充実が図られたりした点はその努力の結果とみてよいだろう。しかし、だれも見ていないテレビは依然つけっ放しであり、学生の不満の根源といえるPE(Practical English)について何ら改善が図られていない点はどうしたものか。

(2)改革へのマイナス評価
 このアンケートに記述回答をしたのは、留年生を除きほとんどが新制度での入学者である。ということは新旧比較ができないはずだが、それにもかかわらず、学生の見聞きするかぎりでの、そして、PR内容と実地との比較において懸命に試みている。当局は「改革した」というが、学生にはそれが何を目的としたものかが見えていない。ある学生は「カリキュラムがなく、何も身につかなかった4年間でした」と述懐し、「周りの人々にはすすめたくない大学である」という。これ以上はないと思われる痛烈な批判ではなかろうか。
 要するに、学生はむろん、教職員も「改革」の意気に燃えていない、当局だけの掛け声だけがこだまする「改革」であったようだ。「訳わからない改革はやめてほしい。がちゃがちゃかきまぜないでほしい」という感懐は意見というより悲鳴に近い。
 いっさいの大学構成員に相談なく一方的に上から圧し掛かるようなかたちでおこなわれた改革にはそもそも人を燃え上がらせるような理念がなく、それゆえ、必然的に教職員に責任分有の意識は生まれず、全員任期制という短刀を背後から突きつけられている以上、不承不承従うよりほかなかったのである。教職員がそうである以上、「改革精神」が学生に伝播するはずもない。みんながそっぽを向いているなかで教育が実を挙げることに期待をかけるのがまちがっている。
中等教育でしばしば「学級崩壊」とか「学校崩壊」とかいわれることがあるが、教える側と教えられる側に相互不信があるときに教育は成り立たず、そこから崩壊は生じるのである。今の横浜市大がまさにその状態である。
 アンケート結果では、学生はこのアンケート自体に不信感をいだく。「このアンケート自体無意味だと思う。改善される余地もないので。」といいきる。当局はこの非難にまじめに答えなくてはならない。

(3)貧弱な教育体制
 受験生向けのPR冊子の見映えの良さは印象的である。グラビアに写っている人物みんなニコニコ、緑映える構内を闊歩する若人の姿には頼もしさが感じられ、設備の充実ぶりも受験生の心を揺さぶる…。ところが、「市大を選んだ理由」のなかで断トツで落ち込んでいる項目がある。「メディア媒体が魅力的だったから(オープン・キャンパス・入試説明会等も含む)」はわずか0.9%の数値しか示していない。オープン・キャンパスには何千人という受験生が訪れるのにもかかわらずである。百人に1人弱しか市大選択の理由に挙げていないのは意外である。このオープン・キャンパスにどれだけの費用を投じられたことか。志願倍率が何十倍もあったのであれば1%もわかる。せいぜい2倍足らずであるのだ。
 これは受験生から見てけっして魅力的な大学には見えなかったことを物語るだろう。実際に大学に入ってからでないと分からない部分を予知したということだろうか。とにかく新入学者が入って最初に躓くのは履修できる(選択できる)科目の少なさである。新入学者が期待感を膨らませる小人数教育の“目玉“としての「PE」は自動的にクラスを割り振られ、「教養ゼミA」にも学生側から選択できる余地はない。それ以外はほとんどが多人数教養科目である。総合講義Aも入門科目もそうである。
 旧制度のもとでも多人数教育はいつも槍玉に挙がっていたが、それでもメニューは豊富であり、それなりの満足感は得られていたようだ。そして、旧制度下では2年次から専門に進むと、これまでとはうって変わり少人数または中人数規模の授業になり、不満は上級学年に上がるにつれ消えてしまうのが通例であった。不満があったとすれば、時間割の構成上、採りたい科目が重複して履修できない点にあった。
 ところが、新制度ではいちばんの学習上の障害となったのは「PE」である。これは後に“恐怖対象”に転じるが、これについては後述に譲りたい。この科目履修と外部試験TOEICおよびTOEFL受験のプレッシャーによりあらゆる知的関心が分散させられ、少ない数の教養科目のせいで取りたい科目がない、履修に身が入らない状態がつづく。
 新旧制度でいちばん目につく変化は教場での私語と居眠りの横行である。以前にはそういうことは皆無とはいえないまでも少なかった。現在は「総合科目」にせよ「教養ゼミ」にせよ出席を義務づけているせいなのか、不本意で履修する学生が多いせいか、科目の中身や教育の充実よりなにより、単位を取りやすい科目に集中しがちである。特に医学部や看護の学生にそういうケースが多い。これら医学部2学科の学生は国家試験に合格することで頭が一杯であり、教養的な科目を軽視しがちである。瀬戸キャンパスの学生にも外部試験が義務づけられたため、“医学生現象”が伝染したというべきかもしれない。①外部試験の負担感、②不本意履修、③多人数教育がおしなべて‘Easy Going’傾向に拍車がかかることになった。

(4)教育設備への不満
 イメージキャラクター「ヨッチー」への悪評タラタラ。こんなもの、いったい誰が考案したのか。制作に数百万円を投入したそうだが、アンケートによれば「とても幼稚で大学がバカっぽく見える」とある。これは明らかにマイナスイメージであり、即刻やめたほうがよい。すくなくとも大学は最高学府であり、およそ高邁な研究と教育をやる雰囲気にそぐわない。アンケートはいみじくもいう。「キャラクター商品を作るのであれば、その費用は学業に関することに回してほしい」、と。
学生の批判は正鵠を射ている。学生にこうまでいわれても、発案者はなにも感じないのか。一連の「改革」はこの手のものが多い。だれが、どんな理念をもって、なぜ今おこなうのか、実施方について関連教職員の説得をおこなったのか、など首を傾げることだらけである。もし明白な失敗であったことがわかったとき、いったいだれが責任を取るというのか。責任問題が生じたとき、発案者はすでに大学から去り姿をくらましている。これが責任の取り方といえるだろうか。思うに、研究と教育の素人の役人がイニシアティヴを握って改革案を振りまわすからこうなるのは不可避であったのだ。
「教育中心」も良くない。それを事務棟のいちばん眼につく壁面に大きな文字の英語で書くのもよろしくない。英語コンプレックスを表明しているに近い。大学は研究と教育を車の両輪のごとく作動させるところに学府としての存在理由があるのにもかかわらず、「教育中心」となれば、「研究のほうは捨てました」と名乗っているのも同然である。
だれも見ないテレビ放映(CNN)も問題である。大学の玄関部分にあたるところに設置された壁掛けテレビが問題のテレビである。おそらくこれも外向け(来客向け)のパフォーマンスであろう。PRというのは受け手にPRであることを感じさせてしまうと、効果は逆に作用するといわれる。来客はテレビ放映に「見上げた教育理念の表明だ」とはけっして思わないだろう。横浜市民ならば、だれも見ていないのを目撃し「税金のむだ遣い」と思うだろう。 <つづく>

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2012年8月24日 (金)

アンケートから見た市大生(5)

ブログを移動します。  http://blogs.yahoo.co.jp/yokoichisos/

アンケートから見た市大生(5)

12.プラクティカル・イングリッシュ(PE制度)―その2

【改善意見】
・ 教員も学生も不満を持っているPEはいいかげんどうにかすべき。不満を抱えたままでは学習効果なんて上がるわけがない。
・ 3年次への進級条件からTOEFL 500を除いた方がいいと思う。(第2外国語、上級英語の履修条件は良いと思う。)
・ PEはあってもいいと思うが、ただスコアを取るためだけの授業であってはいけないと思う。会話など、実用的な内容にしてもらいたい。
・ PEの制度なんとかして欲しい。教員によって違いがありすぎるし、場合によっては語学勉強への意欲
・ 「PE制度について」TOEFLやTOEICの基準を設けることはとても良いことだと思うが、スコアを越えているのに、出席していないと、PEの単位がもらえないというのは、本来のPEをやる目的から考えると、理解できない。スコアをとれているなら、進級できるように(←単位を認定)するべきだと思う。加えて、PEの授業内容は決してスコアを上げる内容とは思えない。中には落としいれようとしているんではないかと思うほど過剰な宿題を出す先生もいる。PEをやるなら授業内容をTOEFLやTOEICに連携した内容にして欲しい。
・ PEの制度をもうちょっと考えなおしてほしい。
・ PE制度について色々言われ続けているのに今だに改善する動きが見られないのは留年させて金が欲しいからでしょうか? どうにかすべきだと思いますが?
・ PEの授業が先生によって全く異なる。特に課題を出すだけで答え合わせもしないなど意味のない授業をされると非常に困る。
・ 英語で、TOEFLよりもTOEICを無料で受けさせてほしい。
・ PEの制度は改善すべきだと思います。何度でも同じ授業を受けさせられる人がいる一方、全く英語の授業をうけない人がいるというのは、おかしいです。
・ PE。たしかに英語にふれることは大事だし、600点も高いわけではないが…授業内容に不満。TOEIC対策授業にしたいのか、実践会話にしたいのか一貫性がない。
・ 英語教育をどうにかしてほしい。
・ PE制度の意味がいまだにわからない。なぜ3年次の進級要件なのか、1年でスコア取ったら就活の頃は何も意味がなくなる。TOEIC受験のための支援をすべき(650点以上でも受験料の援助等)。もっと意味のある授業をするべき、出席率だけ厳しくても中身がなければ意味がない。
・ PE制度について。留年してしまいましたが、それによる経済的負担やストレスが大きい。「看護」だけクリアの点が低いのはおかしいと思う。統一すべき。また、PEによりとれない授業や、TOEICを受けることをすすめるのに学校では行っていないというところも改善して欲しい。もしくはTOEICやTOEFLでPE関連でかかった費用を全額返金してもらいたい。
・ 市大の名物授業のPractical English ですが、教員数に対して生徒数が多すぎる。毎年教科書をフルチェンジするのも学生に負担をかけることになる。しかも高額な教科書をあまり授業で使用しないのはおかしな話だと思いました。
・ 今どうかわからないが、PEの指導内容を改めて欲しかったです。中学で習ったような本当に基礎的な部分から時間をかけてやるのは無駄だと感じた。もっと効率のある勉強をしたかった。
・ PE制度は必要だと思うが、講義内容が良くない。他の講義と同じように自分で時間や講師を選べるようにするべきだと思う。これは教養ゼミAにも言えることだと思う。
・ 上級英語のクラスをネイティブな先生を増やしてほしい。日本人の先生が教える英語のクラスと内容が違いすぎる。→ 大学を入学する時点で、TOEIC 600点取得済みにすると、PEのクラスが必要なくなり、上級英語のクラスの先生を増やせるのでは?英語が好きな人ほど、より英語を学べる環境を作ってほしい。
・ パンフレットのふれこみと比べて英語の授業がとりにくい。
・ TOEFL及びTOEICを一定以上の点数をとらなくては3年次に進級できないということは別にいいが、PEの授業は無駄だと思う。もっと時間を有効に使えるはず。
・ PEの制度改善してほしい! 授業をきちんと出たら合格にしてくれるとか。
・ PE制度に疑問を感じる。友人で、PEのスコアをクリアできず悩んでいる者がいる。PE以外の授業はほとんど「秀」で、ゼミで熱心に勉強しているが、自習時間の大半を英語にあてている。しかし、合格しない。もし留年となると、家庭の事情で学費が払えなくなるため辞めるしかないそうだ。その反面、スコアをクリアしているが、他の授業には出席だけしてずっと私語をして単位をとるものがいるのも知っている。このままでは、優秀な者が減るのではないかと心配している。私自身は入学前にスコアをクリアしていたが、こういう場面をみると他人事ではないと思う。
・ TOEFL 500はやはりきついと思います。2年間チャンとPE出席したら合格にしても良いと思います。
・ PE制度は見直した方がよい。進級ノルマを設定することは反対しないが、TOEICやTOEFLの対策授業でない授業や、買ってもほとんど使用しない教科書は無駄であると思う。これらが学生のモチベーションが下がる要因になっているのではないだろうか。
・ PEの先生の質の差が激しい。
・ PEの教科書は高いわりに使用していない。
・ 英語を必修にしてほしい(PEという形でなくて)
・ プラクティカル・イングリッシュのために英語が嫌いになりました。どれだけ授業の中で英語で表現する楽しさを教えていたただいても、最終的にTOEFLやTOEICで点数が取れなければ単位が取得できず進級まで危ぶまれるということが負担でしかありません。TOEICのための勉強に時間が割かれ、自分が本来大学でやりたかった勉強ができていないのが現状です。正直自分のやりたいことをやる上でじゃまでしかなくなってきました。もう一度本当の英語教育について見直してほしいです。
・ 「英語に力入れている」とかいいつつ、PEしかやっていない。上級英語、留学制度を不充分。
・ 英語の語学教育システム、PEを改善すべき。教育による、教科書の購入義務、外部試験による認定、どうも語学の学習、向上とういうよりただの学習への障害でしかないように思える。
・ 外国語の授業がずさんすぎるのを改善してほしい。英語はPEではなく、もっと会話に重点をおいたものや他の研究活動で役立てられる「書く」や「読む」を指導してもらいたい。
・ PE
・ PEについて、正直教員に指導内容の差が激しいので内容について検討してほしい。スコアを取れなかったら留年、という仕組みのメリットはどこにあるのか。理系にばっかりお金を出すのではなく文系にもお金を出してほしい。
・ PEの授業で、文法を教える時に英語でやるのは、間違っていると思います。
・ PEの講師の差に不満、不平等を感じる。1限を9時からにしてほしい。
・ 理系はPEのクリア基準を下げて欲しい。
・ PEの授業は、テキストをこなしていくだけ…という質の低いものだと思う。
・ PEの制度をもう少し考えて欲しい。出席8割を満たしていても、点数がとれなければ単位が出ないのはおかしいと思う。また、もし単位を出さないのであれば、もう少しTOEFL/TOEIC対策の授業を行うべきだと思う。対策授業は意味がないと言って切りながら、点数がとれなければ単位が出ない。点数とは意味がない授業に出ているのに点数と合わせないと単位を出さないというのは横暴だと思う。また、試験を受けさせているのだから、料金を負担するなどの措置がとられなければおかしいと思う。精神的にも経済的にもすごく追いつめられている。
・ Practical English について。PEの制度は悪いと思います。 ・クラスの担任によって、授業内容に差がありすぎる。 ・授業に真面目に出席しても、TOEICの点数が上がるとはとうてい思えない。・PEの制度を採用する学校側の意図が伝わらない。あくまでPEを採用するならば改善すべき点は… → ・PEの授業をなくす。 ・TOEFL 600点は進級条件ではなく、卒業条件にする。 ・希望者は、TOEFL対策の講義を受けられるようにする。学生の声をよく聞いて下さい。(PEについてもアンケートをとってみるとよいと思います。)PEが本当に、学生のためになっているのか、考えて下さい。TOEICが必要と思うなら、TOEICの点数がとれるようになる授業を提供して下さい。 私はPEをすでに単位取得済みですが、さらに英語をのばしたい、と思ったときに参加したいと思える授業がありません。TOEICを基準にするならば、600点を取得した人が、750点を目指せる授業を提供してほしいと思います。横浜市大の教育に関わる人々に、どうか、この意見を伝えてください。よろしくお願いします。
・ プラクティカル・イングリッシュの制度で、出席を厳しく行っているが、出席してもスコアをとらないと何のメリットもないことが学生の意欲を低下させるのではないか。また学生視点ではPEを頑張ることは英語力をあげると感じるが、スコアは伸びるとは思えない。むしろPEに受かった後にもPEの授業を受けたい。PE制度自体をなくした方がいいとは思わないが、学生の声を聞き改善していくべきだと思う。
・ PEの制度は改善が必要だと思います。TOEIC 600の進級条件は良いと思いますが、高い教科書を買ってあまり身にならない授業を受けるのは無駄だと思います。Grammar, Reading, Listening をやめてSpeakingを取り入れ、TOEICの勉強は各自でやらせた方がいいと思います。
・ Practical English の授業内容は見直した方が良いと思います。TOEIC、TOEFLで規定の点数を取らなければいけないのに、そのためになることがあまり行われていない。また、文法の授業にいたっては高校までにやったことの繰り返しで、何もならない。試験に対して、もっと実戦的な授業にするべきだと思います。ただ、PEの制度そのものはなくさなくても良いと思います。
・ PEに合格すると上級英語を履修しない限り英語に触れる機会が減ってしまうので、もう少し易しいレベルの英語の講義を開講してもらいたい。
・ TOEIC取得後の上級英語→ 全て抽選、会話ではなくTOEIC 900点以上目指す講義なども作ってほしい。
・ 上級英語のクラス分けをきっちりすべき。帰国子女専門クラスが欲しい(普通の人が何も喋れない)。
・ PEをクリアしたら上級英語は自由選択だとどうしても留年経験のある人が集まって受けにくい。みんなが受ける英語のクラスがあってほしかった。
・ 上級英語が難しく、PEを取得後、英語がとれません。PEと上級英語の間ぐらいの授業をしてほしいです。
・ PEと上級英語のレベルが離れすぎているのでそのあいだぐらいのレベルの英語がほしいです。
・ 大学のシステムがよくわからない。英語を重視しているわりに上級英語の対応(人数制限など)がよくない。
・ PEの授業の単位を3→6にしてほしい。
・ PEはTOEICやTOEFLをとったら何単位プラスという風に授業とは別単位に設定してほしい。
・ PEに電車の遅延をみとめてほしい。← 遠いので何本も電車に乗る上、京急がよく地縁するのにいらいらする。
・ PEにおけるスコア返却に際しての学務課の対応には正直幻滅した。返却申請をしなかった私にも問題あるが、対応や返却できない理由があまりにも酷かった。
・ 1限のPEが休講になった日は、学生の自主学習に支障がないよう、PE Centerを8:50に開室して下さい。PE Center の閉室時間をもっと遅くして下さい。

<アンケート完>

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2012年8月23日 (木)

アンケートから見た市大生(4)

アンケートから見た市大生(4)

12.プラクティカル・イングリッシュ(PE制度)―その1

【反対意見】
・ PE制度をやめて下さい。
・ PE制度をなくしてほしい。
・ アンチPE!! あんな制度やめてほしい。
・ 奨学金の停止など、経済的な面から考えてもPEの基準をなくしてほしい。
・ PEの完全廃止。豊かな大学生活が阻害されている。
・ PEなくして下さい。
・ PEの意味がわからない。あれで英語力がつくとは思えない。英語力がつかない。
・ PEの授業は時間の無駄です。自分で勉強した方が得点が取れます。
・ プラクティカル・イングリッシュの撤廃。授業を受けていてメリットが無い。
・ PEはいらないと思う。
・ PE制度はやはり間違っているように思う。講義に参加して、課題などをちゃんとこなしても、それによって得られるものでは必ずしもTOEICやTOEFLの合格基準を満たすことはできないと思う。だとすれば、単位取得の基準も危うくなるのではないだろうか。また、出席等に関しても厳し過ぎる様に思う。親族の体調、あるいは自らの体調不良によって、それが情状の余地の無いものであるならばともかく、それ以外認めないのであれば、それははっきり言って常識では理解できない。私が思うに、その最大の原因はPEセンターを独立した機関にしたことにあるのではないか。総合講義で全学生必須の進級条件に直接、密接に関係する機関が大学内のものではないというのは普通に考えておかしいだろう。しっかりと大学で責任持って管理して欲しい。
・ Practical EnglishでTOEFL500点以上またはTOEIC600点以上とらなければ3年に進級出来ないという制度は非常に理不尽であると思う。勉強の意義をそぐ。
・ PEの廃止。
・ PEの制度をなくしてほしい。先輩とかの話を聞いていると、受ける意味もない。そして何より、教員全員がPE制度に対し、納得していないし、意欲的に取り組んでないと感じる。全てにおいて中途半端だと感じられてしようがない。ヨコハマコースも何のためにあるのか分からないし、PE制度も形だけで、全然英語に力を入れているように思えない。
・ PE制度の廃止を希望します。
・ PEは要らない。
・ PE廃止、もしくはカリキュラム、進級条件の改善。現状のPEは時間とお金のムダ。担当教員もおかしな人が多い。なんとかして下さい。
・ PE廃止してそのぶんの人員と費用を専門教養に回して欲しい。とれる授業が少なすぎる!
・ PEをやるくらいなら第2外国語必修にしたほうが断然いいと思います。
・ PE制度はどうかと思う。
・ PEを廃止にしてほしい。
・ PE制度の廃止(特に理学系)。
・ PEいらないと思う。
・ PEの制度を無くしてほしい。TOEIC、TOEFLの基準はあっていいかもしれないが、授業がそれにつながるものとはあまり思えないです。
・ PEの制度をなくしてほしい。
・ TOEICの進級条件を絶対に無くして欲しい。
・ TOEICの留年制度をなくしてほしいです。
・ PEの制度ははなはだ疑問。取れない人にはなんらかの抜け道を用意すべき。
・ PEいらないと思う。
・ Practical English の制度はいつなくなるのか? 入学希望者は減る一方ではないか? 大学の売りが英語とあるが本当か? 留年生を増やして短期的利益のみを追求しているバカの顔が見てみたい。留年生を増やす利益よりも育てて、社会に出し、還元させる方が圧倒的に利益。
・ PEの制度の見直し。①教員による差。②テストのスコアを取らせたいのか、英会話をさせたいのか、どっちつかずの授業。③留年による経済的負担。④他の勉学の妨げとなる。本当にこの大学を卒業するのにTOEFLのスコアが必要なのか? 不要な学生も沢山いる筈だろうが。
・ TOEIC600点取れないと留年する意味が分からない。2年間PEを受け続けた、という事だけでも3年に進級してもいいのではないか。また、600点という基準はどこから来ているのか(看護だけ基準点が低い理由も知りたい)。
・ 今後の後輩の為に、英語の制度を早くやめればいい。この先、何十年と続いていく制度には全く思えない。また、生徒の個性をつぶす役割にもなっている。やりたいことをやらせばいい。
・ Practical English の制度は、単に英語アレルギーを作りだすだけだと思います。クリアするまで他の勉強がおろそかになってしまうし、クリアしたとしても600点程度では特にプラスに働きません。むしろ英語を強制されたことにより、クリアした後に英語の勉強をしたくなってしまいます。自分もそうでした。学生の将来のことを考えるなら、英語を強制するのではなく1年の時に他の勉強の基礎をもっとしっかりやるべきだと思います。
・ 不満:英語のみの進級要件(説明責任がないことも含めて)。
・ PEは無くすべきです。
・ PE制度は必要ないと思います。せめて、卒業条件にすべきだと思います。
・ PEの制度は本当に必要なのですか? 正直TOEICで600点取ろうがTOEFLで500点取ったからといって英語が話せるレベルである訳がないし、そんなのやりたい人だけやればいいと思います。そういう人にとって英語の勉強は他の勉強をする上で大きなさまたげになります。私は公務員になりたいのですが苦手の英語の勉強をしなければならないせいで、自分の勉強したいことが全くできません。この制度では英語のできないやつは学校をやめちまえ、英語のできないやつの将来なんてどうでもいいといった大学によるイジメです。入試で苦労せず帰国子女入試で入学した人達は難なく学生生活を送れるのに、英語以外の才能を持って入学してきただろう他の学生の才能を殺すような制度は大学として本来の意味を失うことではないでしょうか?
・ PE制度が意味わからない。
・ PEの単位制度(TOEFLやTOEIC)制度をやめてほしい。第二外国語がいつまで経っても学べない。→ やりたいことがやれない。
・ 要望:英語一辺倒の見直し(市大は語学学校ではない)。
・ 英語でふりまわされる学生はどうなのか? 結局、進級条件を満たしても、その後英語の勉強をしなくなる。意味がないと思う。だったら普通に授業の英語を受講している方がマシ。


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2012年8月22日 (水)

アンケートから見た市大生(3)

ブログを移動します。大きな文字で読めるように、そして、分類ができるようにブログを新設しました。
URL  http://blogs.yahoo.co.jp/yokoichisos


アンケートから見た市大生(3)

5.財政
・ 雑誌で載せられている国公立No. 1 投資額はいったい何につかっているのか全く明確でない。ここにも明確な情報公開を求めたい。
・ 学校のお金の使い方に不満がある。施設費を出すならば、もっと教員をやとって下さい。
・ 金銭面の手助け。教育はいくら赤字になってもやらなければならないと思います。
・ 学校側は、なんでも資金のせいにしたがるところ。
・ 最近新しいTVを色々なところに設置しすぎている。あんなにTVはいらない。その金を図書館での新書購入、バリアフリーの強化等有効な面で使うべきだ。
・ 全体的にお金の使い方おかしいと思います。お金をかけて外観をよくするより、実験室の設備や研究費など、内部を充実させるべきだと思います。
・ 「本当に必要なのか?」と思うものが多い。(室内表示、YCUのモニュメント?グッズ…etc.)。職員の部屋だけ改装されていくのは不満 → このような予算を利用すれば、欠員の補充ができ、新しい授業も始められるのではないか。
・ 学務課や事務系スタッフが使用する周辺だけ高設備なのは何故か。
・ 設備を充実させる身勝手な経費の使い道の見直し。

6.大学評価
・ 東洋経済、プレジデント等の経済雑誌を見る限り横浜市立大学への評価すらない状況をどう考えているのか、私にはわからない。PE制度を導入しているにもかかわらず、大学の偏差値などの数字であらわれる部分でどうしても目を疑ってしまうようなところがある。
・ 横浜市立大学の地位向上。
・ 横浜国立大学との差を感じずにはいられない。
・ もっと知名度と学校のレベルを上げてほしい。来てよかったと思えるような学校であってほしい。
・ 今も別に評価は低くないですが、もっと評価される大学になったらいいなと思います。
・ 大学受験のレベルを上げてほしい。
・ こんな大学と知っていたらわざわざきませんでした。私の人生最大の失敗でした。
・ 私は高校生には絶対に横浜市大だけはやめろと言っている。
・ 不満:入学前の説明と実情の差
・ 不満:学生よりも市幹部の顔色をうかがう風潮(一部職員、幹部教員)。
・ 不満:一部職員の高圧的態度。
・ 大学の規模が大きくなってほしい。
・ なんか地味。
・ 「横浜市立大学」という大学に誇りがもてない、ネームバリューがない。
・ 横浜市民にひいきしすぎ。
・ やる気が感じられない。
・ 社会科学的な分野で環境問題などの研究とくに実際的、複合的な領域の充実に期待します。また、市大は他の市立大学と比べて社会人の受入体制に問題があります。地域的、施設的な面もありますが、社会人を経験した研究者が少なすぎます。(もちろん研究レベルがありますので、誰でもいいわけではないのですが……)。
・ 教職員数について。学年が上がるにつれて教員職員と接する機会が多くなるにつれて、診療、講義、会議、学校事務、経営、経理など仕事に追われている教員、職員の姿を目にするようになりました。市大は圧倒的に職員が少なすぎます。職員数の増員を考えることも必要と思います。
・ 横浜市大はこれからの大学と思います。端くれ者ですが少しでも発展の一助になればと思う次第です。
・ 公立なのに、場所が京急線しかなく、とても値段が高くて不便。学生でも利用しやすいバスや京急線と値段の交渉をして欲しい。

7.ロッカー
・ 学生ロッカーが利用しにくい場所にある。
・ 上級生にもロッカー貸し出しをしてほしい。
・ ロッカーを4年間使えるようにしてほしい。
・ 学部3年以降も個人ロッカーが欲しいです。
・ ロッカーを2年間ではなく4年間必要な人には使用させてもらいたい。
・ 10F修士講義室のロッカーを開放して欲しい。

8.学寮
・ 学生に対するサポートや、学生に対する優しさをいっさい感じられない。特に寮問題はありえないと思う。無責任すぎて笑えます。
・ 寮の廃止はどうかと思います。
・ 寮の廃寮を予告も無しに決定しないで欲しい。
・ 寮が廃止されることによっての経済的事情。
・ 私は現在学生寮に住んでいるのですが、学校側の一方的な判断により、寮を出ていかざるをえない状況です。経済的な理由で寮に入っているのにちょっとの補助金しか出さないで出て行けと言われるのにはすごく腹立たしく思います。ちゃんとしっかりした補助体制を整えてから言うべきだと思います。
・ 大学寮の廃止について。寮生及びその保護者に十分な説明のないまま廃寮の計画を進め、十分な理解が得られないまま廃寮の計画を実行しようとしている大学側の対応について憤っている。経済的に苦しい状況でありながら、日本の中心地、東京に近い横浜を選び、学ぶ意欲のある学生に対する対応のひどさに驚き呆れている。全ての寮生に対し理解を得られるような説明、そして支援を再検討していただき、計画を実行すべきではないだろうか。
・ 学寮の規模を大きくして下さい。生徒が内容を全く知らないのはいかなものかと思います。

9.課外活動
・ 体育祭を行ってほしい。
・ 教室を予約したにもかかわらず、他の授業と教室が株っていたなど、手続きのミスが多い。
・ サークル棟で、一部の部活の人たちがゴミを通路に捨てたマナーが悪いので注意してもらいたい。
・ 部室棟の利用の仕方を(学生に)改善してほしい。ex.) 共用部に生ゴミの放置、悪臭、部室の外の共用分に荷物を放置、つまずいて危険。特に探検部がひどいです。
・ サークル棟のゴミの分別が悪く、用務員の方々に苦労をおかけしています。学務課の方から注意を呼びかけて頂きたいです。
・ 部活動への投資をもっと増やして欲しい。

10. マナー
・ 友人が宗教に勧誘されて困っているので、そういう迷惑な行為をしている人に注意をしてもらいたい。
・ タバコのマナーが悪いです。なんとかして下さい。
・ 学内喫煙の廃止。
・ 校内の歩きたばこはすれちがう際、当たらないかと不安になる。
・ タバコのマナーが悪い学生が多い。

11. その他
・ 今年より導入された「アルバイト紹介システム」が、昨年までの掲示に比べ大幅に求人の量が減少しており、非常に不満です。昨年までは、学校の近くの小さな店やイベントの求人が沢山掲示してあり、重宝していました。現在のシステムの仕組みがどのようになっているか分かりませんが、正直な話、市大生にとってあまり使えない求人(勤務地が東京ばかり)なので、以前の形態の復活を是非ともして欲しいです。
・ 学生に貢献できるもの。
・ 多様な学生を受け入れてほしい。地域社会に貢献してゆく、人に優しい人間を育む。
・ もっと他大との交流機会を増やしてほしい。
・ 他大学と違って、外との関わりが少ないため、市大だけ、ゆったりした時間が流れている。もっと他大学(上の方の)との関わりを持つべき。
・ 鶴見キャンパスに娯楽がない。
・ 舞岡キャンパスで新聞を学生が読めるようにしてほしい。

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ブログを移動します → http://blogs.yahoo.co.jp/yokoichisos/

ブログを再開しましたが、印字が小さく読みにくい、分類ができないなど、使い勝手があまり良くありませんので、移動します。しばらくは記事は新旧のブログに掲載します。

 URLは次の通りです。

   http://blogs.yahoo.co.jp/yokoichisos/

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